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あん・あん・あん

小説 ドリアン助川「あん」

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映画「あん」を観たかったので、その前に原作を読んでおこうと購入。
3時間弱ぐらいで読めた、と思う。

〜ハンセン病で長い間強制隔離されていた徳江。
若い頃、罪を犯して服役していた過去を持つどら焼き屋「どら春」の雇われ店長、千太郎。

ある日、どら春のに徳江がアルバイトとして雇ってくれと希望してくる。
70半ばを過ぎた老婆を雇う気はなく断った千太郎だが、徳江の置いていったあんを食べて考えが変わる。
 
徳江の炊いたあんを出すようになってからどら春は大繁盛するが、ある日徳江が元ハンセン病の患者であることが知れ渡り、店は再び閑古鳥が鳴くように、、、。そして徳江も店を去ることに〜





ハンセン病は治療法が確立され、感染の危険が少なくなったにもかかわらず、強制隔離政策だけが残り、元患者たちは社会と隔絶されて50年ほど生きてきた。
患者だけでなく、その家族もまた厳しい迫害を受けた時代。
患者は名前も戸籍もなくなり療養所で名前も変えた。
親兄弟に会うことも許されず、子供をもたないことを条件に患者同士の結婚が許された。

らい予防法が廃止されたのが、1996年、まだつい最近のこと。

松本清張の「砂の器」でも、らい(ハンセン病)の悲劇から起こった犯罪を描いているけど、病気に対して正しい知識がなく偏見が大きいというのは、ひとの運命を大きく変えてしまう。

国の責任も大きい。
早くに特効薬を認め治療に使っていたら、、、、感染の危険がほとんどないことをもっと大々的に広報してくれていたら、、、、と、読んでいるだけでも腹立たしくなる。

でも、徳江は恨みつらみを言うわけではなく「人がこの世に生まれてきた意味」を静かに諭してくれる。

亡くなるときに千太郎に託した手紙、胸が痛くなった。


、、、、で、映画ね。

徳江は樹木希林。千太郎を永瀬正敏。キャスティングはバッチリ。
樹木希林の演技力、言うことなし。永瀬正敏も影のある、苦悩を抱える千太郎をうまく演じている、、、、のに、映画全体としては「なんかなぁ〜」って感じ。

一緒に観に行った娘も「小説の方が全然よかった。あれじゃあ、話がわからんよね。本読んでない人には わからないんじゃないの? ”聞く”ってことがさぁ、さらっとしすぎちゃって。結構大事だと思うんだけど、、、、。」と。

同感同感!

帰宅して ネットで映画評見たけど、みんな絶賛してる。
え〜、私たちが映画から読みきれてないってことか?
みんな、号泣だってー!
わたし、どこで感動していいかわからなかったよ。
原作で大事な手紙の内容も、かなりカットされて、ちょろっとしか流れなかったし。

う〜ん、残念。


でもどら焼きは好きだ。
映画館で売ってた。
単純なんで、すぐ食べたくなる。

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結構甘かった。

やっぱり涼しくなってからの方が美味しいね、きっと。





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読書 備忘録

うわー、忙しくしてたらずいぶん更新が滞ってる。え? 2週間も?
もう 何か帰ってきて夕ご飯支度して、食べて片付けて、お風呂に入って、主人の晩御飯の支度して、洗濯して、、、、洗濯機が止まるまでソファでウトウト。
なんとか洗濯物を主人と干して、もう限界、バタンキュー。

長女もお疲れモードで、体調最悪。昨日から全身に蕁麻疹が出たり消えたり。
薬飲んでも引かないし、顔は悲惨な状態になってるし、胃腸もやられて食欲もなし。かわいそすぎる。

てことで、とりあえず、ここ最近で読み終えた本の備忘録。


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感想は、またいつか書けたら。

特に「何者」は書きたいと思うのですが、また時間のあるときに。


ちなみに、本屋数件覗いたら、又吉先生の「火花」は完売だった。
すごいね、受賞効果。それを買いに行ったんじゃないですよ。念のため。
(私の欲しい本は店頭にはなかったのでネット購入することにしました。)

しばらく前は直木賞も「該当作品なし」っていうこともあったけど、出版業界にとっちゃ そんなことされたら死活問題ですしね。◯◯賞っていう看板は大きいですね。日本人はこれにヨワいから(笑)。
わたし、受賞作品、すぐには買わない。
2年ぐらい経ってから、やっと手を出す(苦笑)あまのじゃくだから、、、!


吉田修一 「パレード」

吉田 修一「パレード」読了しました。

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一度読み終えて、もう一度最初から読み返しました。

結末がわかってからもう一度読んで、やっぱりこの作家はすごいと唸りました。

〜都内の2LDKのマンションに暮らす男女4人の若者達。「上辺だけの付き合い? 私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、”本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め、、、、。     〜文庫背表紙より〜


以下ネタバレ有りかも








9割5分くらいまで「これは青春小説の部類かな?」なんて思いながら読んでいました。
「横道世之介」と「パーク・ライフ」を続けて読んでいたせいもあって「ああ、東京で暮らすっていうのもいいな」なんて思ったり。
特に「パーク・ライフ」なんて、どんなあらすじ?て聞かれても答えようがないくらいの話なんだけれど、それでも、都会で生活することに憧れを抱かせるような爽やかさ、人とのつながりの危うさや温かさなんかも感じられて、好きな作品の一つになりました。
「吉田修一タッチ」あっぱれ!なーんてね。

だから「パレード」もその類いかな、と。
そう、もう一度言うと9割5分、いや9割9分はそうでした。

でも、かなり衝撃的な結末でした。
この小説で登場する5人の若者の一人一人が私は好きです。
同居人同志、つかず離れず、いい距離感で暮らしていて、ルームシェアっていいよなと。

でも、この居心地のいい空間では、それぞれが自分をさらけ出しているようで、そうではなく、今のこの居心地の良い”世界”を失わないように、見て見ぬ振りをし、誰もが気づいていながらあえてそれには触れないことで保たれていたんですね。

直樹がやったことを、サトル以外の3人が本当に気がついていたかどうかは、はっきりと書かれてはいません。
でも、私もサトルが言うように「みんな知っていた」と思います。

知っていても、何も言わない。

これは、別に小説中の登場人物に限ったことではないですよね。


「見なかったことにしよう」「他の誰かが気がついて声をあげるだろう」「余分なことに巻き揉まれたくない」「面倒はごめんだ」、、、、、などなど。自分の利益や保身を最優先して自分の行動を決める。今の日本の多くの人が無意識に抱えていることでしょう。

自分の今の現状を打破しようともがいている人にとって、何か変化が起きればいい方へ向かうんじゃないかという根拠のない期待。
そしてその変化を自らの手で起こそうとした直樹。

直樹がやったことも怖いけど、犯人が直樹だとわかっていて同居を続けている男女も怖いです。
でもその同居人一人一人は、私たち現代人一人一人なんでしょうね。
吉田修一、さすが。


ついでに昨日DVDも借りてきました。

どんなに仕上がってるのか、とても楽しみです。




読書 備忘録

最近読了した4冊 個人的覚書  


「桶川ストーカー殺人事件 遺言」清水潔  新潮文庫
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「消された一家  北九州・連続監禁殺人事件」豊田正義  新潮文庫
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「さよなら渓谷」 吉田修一  新潮文庫
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「殺人者はそこにいるー逃げきれない狂気、非情の13事件」「新潮45」編集部編     新潮文庫
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我ながら 暗いなぁ、と思う。

ここまで取材するのも、相当な労力と精神力がいったろう。

「桶川ストーカー」の記者も、警察という組織までも追いつめて、事件の全容を明らかにしてくれた。

読みながら、強くなり、怒り、呆れ、やりきれない思いもする。気分も悪くなる。

人間は、ここまで非情になれるものか、と思う。
「さよなら渓谷」以外は全て現実におこった事件で、特に「消された一家」はひどかった。
途中で、「とんでもないものを読んでしまった」と後悔したほど。
今まで読んだ本の中で一番ショッキングだった。
読書ならぬ「毒書」。
あまりに凄惨過ぎて。一般の方にはおすすめできない。

「さよなら渓谷」は、吉田修一なので読んでみようかと思って手に取ったけど、個人的には「悪人」の方が良かった。「横道世之介」は、最上級。
今単行本で発売中の「怒り」も、文庫化されたら読んでみるつもり。


マイナスに振り切った心の針を、明るめの話でゼロ方向にに戻さねば。

吉田修一「横道世之介」

「横道世之介」読了しました。

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「クライマーズ・ハイ」で、ガチガチの男の世界を楽しんで、石井光太「遺体」でちょっと暗くなってた所で「世之介」に突入。

長崎から大学進学で上京した横道世之介クンの一年間を描いた青春小説です。
時代背景は1980年代後半。懐かしい、、。。

一言、「なんて素晴らしい小説!」というのが率直な感想。

先日伊坂幸太郎の「砂漠」を読んだときに、私の中では一番の青春小説かも、って思ったのですが、それを上回る作品です。(あくまでも主観)
「感動」というのとは違う、なんといって表現したらいいのかわからないけど、読み終えた後に「心が喜ぶ」とでもいいましょうか。




読み終えたら、映画も見たくなってレンタルしてきました。
160分という長めの作品だったけど、キャスティングはほぼイメージ通り、ストーリーやセリフも割と原作に忠実。
特に吉高由里子の「「祥子ちゃん」はドンピシャ!

でもやっぱり、映像では「横道世之介」の全てを表しきれない。

読むと、登場人物の皆が愛しくなってくる、、、、。

これが「悪人」と同じ作者だなんて。
吉田修一って、私と同い年だ。
すごいな〜。

ミステリーが多い昨今、こういう素晴らしい小説に出会えてよかった。
裏表紙に書かれた「青春小説の金字塔」、これに偽りなし!です。


プロフィール

ゴーヤーサンド

Author:ゴーヤーサンド
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沖縄の青い空と澄んだ海が大好き。読書したり、料理したり、仕事と家事の合間の自分の時間がとても好き。
日々のいろいろを 不定期に”ちょこっと”書いています。

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