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大岡昇平「野火」

昨日「ミッション・インポッシブル ローグネイション」を観に行ったその日の夜、
今度は 映画「野火」を観に行ってきた。

(この話は戦争文学の中では特に有名ですが、気分が悪くなりそうな方は以下ご遠慮ください)

この映画が上映されるのを知って、まずは原作を読まなければと思い 主人に借りて読んだ。

IMG_0278_convert_20150810153750.jpg

敗北が決定的となったフィリピン・レイテ島での日本軍の田村一等兵は 肺を患い本隊からも追い出される。一人密林をさまよい、敵の砲弾からもなんとか逃れ、かろうじて命をつないでいたが、極度の飢えに最後友軍の兵士の屍体に目を向け、、、、。

どんな小説かは知っていたけど、読んだのは初めて。
しかも、昼の休憩中に読むので、お弁当とはかなりのミスマッチ。
進むの進まないのって、、、!
昼休みに読むなって!
残り1/3ぐらいは、さすがにキツかった。


映画を観て、別の世界に連れて行かれた。

読書中も、もちろんその情景を思い浮かべながら読むのだけど、映像はすごいインパクト。
今まで私が観た戦争関連の映画とは全く次元が違う。

南方の戦地の凄まじさ、過酷さ、人間が人間でいられなくなる極限の世界。


「自分はいずれ死ぬ」ということもわかっているが、それでも生きるために人肉まで口にしてしまうのは、本能的に生への執着がそうさせるのか。

大岡昇平自身、兵隊としてフィリピンに赴きレイテ島で米軍の俘虜になった経験があるそうだから、自身の経験として書かれたのだと思う。

生き抜くために人を食べるということがかなりショッキングな内容だけど、それだけじゃない。
「死ぬことが決まっている」状況の中での田村の精神が、なかなか客観的なところもあって、そちらもとても重い。
というか、人間を食べるというのは、一つのエピソードにすぎず、そこに至るまでのあの美しい密林の中の田村の心情の描写のほうが強く心に残る。
日本に生きて帰ってからの苦しみも、、、。
でも、これは小説を読んでいないと映画では分かりにくいかな。

塚本監督が自ら主演、リリー・フランキーがずる賢い兵隊安田を演じている。安田はすごくいやらしい性格だけど、さすがリリー・フランキー、見事。


映画館を出た後、現実に戻るのに時間がかかって、
このまま運転したらちょっと危ないかなと思うほど、思考回路が一部ショートした感じだった。
カーステレオをかける気にもならず。
最後 いいように安田に使われていた若い兵隊 永松が安田を食べる音が頭から離れず。

現実はもっと悲惨だったに違いない。
でも、私の想像力では、今以上に思い描けないし、知りたくないし、もちろん経験もしたくない。


どうか、いつなでもこの平和が続きますように 




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「ミッション・インポッシブル ローグネイション」

話題の映画「ミッション・インポッシブル」の5作目を観てきた。主人と息子と3人で。


主人が50歳を過ぎてるので、夫婦割引がきいて安く観られてラッキー。
歳とると、こういうのがあるのか、、、。
こういう割引の恩恵を受ける歳になったのが、ちょっと複雑ではある、、、、。


朝一番の回なら空いてるかな〜?と思ったけど、予想以上に混んでてびっくり。席も私だけ分かれて座った。


最近この映画のプロモーションがすごくて、嫌が応にも期待値が高まる。



、、、と、しょっぱなからあのシーン!

え?え? もうここで出てくるの? 一番の見せ場を最初にやっちゃうの?

と、本気で不安になったけど、心配要らんかったわ。

もうそのあと全く目が離せず、あっという間にクライマックスまで息つく暇もないぐらい。
これでもか これでもか!って。

カーアクション、オートバイのチェイスもめちゃくちゃカッコイイーーーーっ!!
トム・クルーズも53歳であのアクション、すごいわ。
仕事仲間のメンバーも み〜んなかっこいいし。
脚本もよく練られてて、間にちょっとコミカルな掛け合いもあったりなんかして、ニクいわ〜。


観終わったあと、3人合流。
「どうだった?」

「よかった====! シリーズ最高位傑作!めちゃくちゃ面白かった!」

「だよねー!」と全員一致。

とにかく大満足な映画だった。
理屈抜きに面白い、最高のエンターテイメント映画だ。

映画「悪童日記」

あ〜、最近持病のメニエールの発作が続いていて気分が乗りませんでした。
いつも頭の中が”ぐわ〜〜〜〜ん”とゆっくり傾くようななんとも言えない感覚。
以前はそうなると洗面器を抱えてゲーゲーでしたが、30年以上の長い付き合いで この頃はゆっくりのめまいなら仕事もできてしまうぐらい。

まあそれでも身体は疲れやすいので、夜も早く寝てしまってました。

今日は、休みでこの映画を観てきました。
「悪童日記」

ハンガリーの作家アガサ・クリストフの原作です。

(チラシより)
〜第二次世界大戦末期、双子の「僕ら」は、小さな町の祖母の農園に疎開する。粗野で不潔で人々に「魔女」と呼ばれる老婆のもと、過酷な日々が始まった。双子は生きるための労働を覚え、聖書と辞書だけで学び、様々な”練習”自らに課すことで肉体と精神を鍛えていく。そして、目に映った事実だけを克明にノートに記す__。
両親と離れて別世界にやってきた双子の兄弟が過酷な戦時下を、実体験を頼りに独自の世界観を獲得し、自らの信念に基づきサバイバルしていく。何としても強く生き抜く彼らのたくましさは、倫理の枠を超えて見るものを圧倒し、希望の光をも示してくれるだろう。〜


予告編を観て「なんか暗そうで重そうな映画だなぁ。でも、魂を揺さぶる感動の物語って書いてあるし、そこに期待して見に行くか。」と。

上映約2時間。

すごい緊張を強いられる内容。
戦争とは、こんな風に子供の運命を変えてしまうものか。
環境で子供はこうも変わってしまうものか。

暴力に慣れるためお互いに殴り合って痛みに耐える訓練、残酷なことに慣れる訓練、餓死しないために餓えに慣れる訓練、、、。

頼れるのは自分たちだけ。
生きていくために殺人をも厭わず。
最後は父親に地雷を踏ませ、自分たちはそれを利用して生きていこうとする。

あ〜、きっついなぁー。

”感動”って感じじゃないんですけどー!



主役にも脇役にも、登場人物には一切名前がありません。舞台がどこなのかも説明はありません。でも、そんなことは全く違和感なく観ていました。

ただ「生きていくために強くなる、強く生きるということはこういうことなのか?」と苦しくなりました。

「火垂るの墓」の兄妹のように、とにかく妹を守りたい一心でどんなことでもやった兄のように、「生き抜く」ということは決して綺麗事ではなく残酷なことに耐える、もしくは残酷なことでもやらざるを得ないのだと思いました。


平和な日常に慣れてしまっている私には、とても疲れる映画でした。

このまま、私も子供たちも 戦争を知らずに一生を終えられますように。
最近のニュースを見ていると、そう思わずには入られません。



映画「悪人」

DVDで観ました。

書籍読了の記事はこちら

原作にほぼ忠実な流れでした。

キャスティングも違和感なく、というより皆好演。

殺された石橋佳乃(満島ひかり)は、憎たらしいぐらいにイヤな女なんだけど、まずそれがとても上手かった。個人的に好きなタイプの女優ではないけど、この演技は拍手。

そしてその嫌な女の父親、町の床屋のおやじさんを柄本明。
どんなに性格悪い女の子でも、父親にとっては可愛い娘。自分の娘が出会い系サイトで売春まがいのことをしてたとしても、娘の仇を取りたいと思うのはこれまた自然なことだと思います。


主人公の祐一(妻夫木聡)も、一緒に逃げる光代(深津絵理)も、それぞれの今ままでの背景から巡り合うに至る経緯も含めて共感できるところがありました。

最後、交番から抜け出して祐一の元に戻ってきた光代を見たときの妻夫木クンの表情、「どうしてここへ帰ってきたんだ!」という気持ちと、わずかに嬉しい気持ちもあったのでしょうか。
そして、警察が踏み込んでくるのに合わせて光代に手をかける祐一の恐ろしいまでの気迫。
ああまでして光代を守りたかったんだなぁ。

小説を読んでいたので、映像化されたものを見たときに更にイメージがはっきりとして心の中に入ってきました。
原作と映画と、かなりイメージが違うものも多いのですが、この「悪人」は、作者・吉田修一が脚本を書いているので、細部に至るまで違和感なく観ることが出来ました。


でも、個人的には あの警察署の前まで行った時に 自首して欲しかったなぁ、、、、、。




映画「それでもボクはやってない」

DVDで観ました。

2006年の映画なので、もう8〜9年前になるのですね。

観られた方も多いと思いますが、痴漢の冤罪を晴らすために裁判を起こす話です。

〜満員電車の中で女子中学生に痴漢をしたと「現行犯逮捕」された徹平。
「ちゃんと説明して、調べてもらったらやってないことがわかるはず」と思って駅事務所に連れて行かれたら、もうその後は、完全に犯人扱い。
何をどう弁解しても聞き入れてもらえないばかりか、罪を早く認めて示談に持ち込むことを弁護士にまで指南される。
「本当にやってない」という事実をわかってもらうには、裁判しか道がない。
弁護士や母親や友達などに支えられて無罪を勝ち取るために、困難な裁判に臨む。〜


ああー、こんなことになったら本当に大変です。
やってないことの証明は難しい。証拠がない、もしくはかなり少ない。
自宅まで捜索されてAVや雑誌まで「この男なら痴漢をやりかねない」という証拠品にされてしまう。
被害者の証言も、駅員の証言も、取り調べた警官の証言も全て被疑者には都合の悪いものになっていく。

主人公の徹平(加瀬 亮)には、親友や母、先輩など、多くの人が支援してくれましたが、現実にはこれほどの協力者が集まるでしょうか。「痴漢するような奴には見えなかったけど、魔がさしたのかな」とか「ああ、あいつならやりかねんな」とか「本当に無実だとしても、面倒なことには関わりたくないな」とか、本当に支援に回ってくれる人は極少数のような気がします。

それよりも何よりも、これが日本の刑事裁判の現実かと思うと、腹が立って仕方がありません。
時々新聞などで冤罪を取り上げた特集などを読むと、警察、検察のやり方がいい加減だし人権をまるで無視したような方法で取り調べや裁判がなされていくことに怒りを通り越して 怖さを覚えます。

去年、地元浜松に戻ってこられた袴田巌元死刑囚は約半世紀を棒に振りました。
冤罪に苦しんでいる人がどのくらいいるのでしょうか?

一度「容疑者・被疑者」になったら、それをシロにするのは並大抵のことではないし、こんなに大変なら自分がやったと認めてしまった方が楽ではないか?と思うのも不思議ではないと思います。

映画では、結局懲役3ヶ月、執行猶予2年(3年だったかな?)がつきましたが、この映画のモデルになった方は、懲役1年6ヶ月の実刑判決で、控訴しても最高裁でも棄却され、その刑が確定したようです。
その方の無念さを思うと、胸が痛くなります。


自分の家族や知り合いがこんなことに巻き込まれないよう、祈るのみです。



プロフィール

ゴーヤーサンド

Author:ゴーヤーサンド
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沖縄の青い空と澄んだ海が大好き。読書したり、料理したり、仕事と家事の合間の自分の時間がとても好き。
日々のいろいろを 不定期に”ちょこっと”書いています。

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